第570話 “命の掛橋(かけはし)”『立ちはだかる敵』
海は広いな大きいな 住んでみたいな イワンコフのアフロ…
ワンピースを10年も追いかけていると、早く次の展開を見たいような
でも終わって欲しくないような。
ゾロが世界一の大剣豪になったら困るような。
ひと繋ぎの大秘宝がみつかったら寂しいような。
そんな気持ちで今の戦争を見つめています。
■家族という壁
海賊王の座を譲れない時は、戦えばいいんだ!ってルフィがさっぱり言ってます。
そんな日が来るのはもっともっと先のような、現実味のない物でした。アラバスタの頃。
「海賊の高み」とは、どんな所なんだろうか。ひょっとして空島なんじゃね?(※高い所だから)なんて夢想して、クラバウターマンがエースだったりして、などとふざけあった日々。スカイピアの頃。
エースとの再会は、処刑場でした。そして、今、ルフィの前に立ちはだかる最難関はガープという家族なのです。それが海賊の高みということなんでしょうか。
ガープとルフィが戦う時、双方とも悲しい決意を必要とします。
己の信念を折るのか、家族の絆を断ち切るのか…。
ガープに与えられた使命は、エースの処刑を執行することと
それを邪魔する物を阻止すること。
それ以外の行動を取るとは思えませんが
ガープが海軍の指示に絶対的に服従する訳でもありません。
考えてみたら、ガープはドラゴンという犯罪者を生み、
海賊王ロジャーの息子を育てるという、諸悪の根源を生み出した人間とも
言えるはずです。
これらの行動は反逆罪とも言える深刻な物だと思います。
センゴクはどこまで知っているのでしょうか。
エースがロジャーの息子だと発表する前に、センゴクがガープの気持ちを
確認するシーンがあったので、エースとガープの関係を
センゴクは知っているのかもしれません。
ガープの息子がドラゴンということは知っているのでしょうか?
Dの名を持つ海兵は、過去にはサウロがいました。
彼は自分の正義を信じ、海軍の命令に背きました。
青キジだってロビンを逃がしています。
ガープだって、大きな流れを変える行動を取らないとも限りません。
ガープとルフィの対峙が、どのような結果をもたらすのか
ハラハラドキドキします。
Dの名を持つ黒ひげの行動も気がかりです。
■覇王色の覇気
で、えーと、結局覇王色の覇気を持ってる人は何人いるんです?
白ひげとシャンクス?もしかしてドラゴンも?
ハンコックにルフィに…レイリーさんもそうなのかな…?
あと鈴木さんも持ってそう?松原さんも怪しい感じ?
何百万人に1人しか身に付けられない珍しい物だったはずなんですが、その情報がデマなのか、それともそんな稀有な人材が一同に会しているというパターン?
それが新世界か!!
そうですよ。
これから新世界へ向かおうとしているんです。
これから新時代が始まろうとしているんです。
未知の世界なんです。
覇王色の覇気。
なんだかとっても珍しいキラシール的存在ですが
イーストブルーでの悪魔の実の能力者もそんな存在だったのを思い出します。
モーガンさんは悪魔の実を噂で聞いたことがあるだけのようです。
「悪魔の実シリーズ」とかいう言い方に初々しさを感じます。
クリークさんも、能力者を見て焦っています。
悪魔の実が“伝説”扱いですよ。
そう。グランドラインに入ってからは悪魔の実の能力者でいちいち驚かなくなっているんです。
グランドラインでは、ガイコツがヨホホホホですよ。
グランドラインがどれほど恐ろしい場所かを己の悲惨な経験をもとに力説しています。
クリークさんは7日で断念したそうです。
ギン、元気かな。
そういう訳で、グランドラインの前半の旅を終えようとしているルフィですが
後半の海は前半とは段違いに恐ろしい海なのだということが伺えます。
これまでログポースと悪魔の実の能力が海を支配していましたが
ここから先はログも関係無い、ビブルカードと覇気による支配が
主流なのではないでしょうか。
そして更に、これまでの新世界の常識を覆すような技術を
ベガパンクが生み出しているかもしれません。
魚人島に着く頃には、過去のグランドラインの旅で蓄積した物が
一度リセットされるくらいの大きな変化が起きるような気がします。
全く!
なんて面白いマンガなんだ!
■ストロングワールド
さて、ここで何の前置きもなく唐突にストロングワールドのネタバレになりますが
ストロングワールドの入場者特典の0巻に
「このお話はルフィの17才最後の冒険」だと書いてあります。
尾田先生が最も言いたい事は、その後の「何度も観に来て下さい」だと
確信しますが、この17才最後という言葉から私が理解したのは
「ルフィも年をとる」ということです。
ストロングワールドが本編で言うところのいつの時点の話なのかは
ハッキリわかりませんが、新世界に入る前であるということに
異論はないと思います。
ということは、ルフィはグランドラインの半周に約1年をかけたという推察ができます。
クリークさんの発言を振り返っていて、こんなセリフをみつけました。
ゼフはグランドラインで1年の航海を続けた、とあります。
ちなみに、その1年の航海でオールブルーの可能性を感じたと言ってましたので、結構な場所まで冒険が進んでいたのではないでしょうか。
グランドラインからイーストブルーに帰ってきた理由は何だったのでしょうね。
そして海賊王の足跡を見ると…
つまり、双子岬からラフテルまで3年かかったということですよね?
ルフィが海賊王と同じ早さで世界一周するとするなら
これまでの半周に約1年
残りの半周に約2年というペース…か…な?
っていうか、1周するとリバースマウンテンとラフテルが同じ位置にあるように思うので
この世界の星は丸くないのかも…。
或いはラフテルは空の上か、海の底なのかも…???
なんだか途方もなく広い世界がまだまだ続いているのだと思い知らされるのでした。
2010/1/23